気管支呼吸音 ( Bronchial sounds )
【解説】空気が太い気管支を通過する音で、気管支に最も近い前面の胸骨周囲、後面の肩甲間部で聴取されます。健常人の普通呼吸では、大きさや高さは、気管音>気管支音>肺胞音の順に小さく、低くなり、気管支音(または気管支肺胞音)は呼気がやや大きく、長く聴取されます。 [1]聴診部位:胸骨周囲(①と②)、後面の肩甲間部(⑬と⑭), [2]聴診音:吸気と呼気の両相, [3]長さ:(吸気:呼気=1:2~3), [4]大きさ:吸気<呼気, [5]-, [6]SSG:低い周波数帯の信号が吸気/呼気ともに現れ、呼気の色が少し濃く現れる, [7]表現:<サー|サー>,<シャー|シャー>。
気管支肺胞呼吸音 ( Bronchovesicular sounds )
【解説】気管支呼吸音と肺胞呼吸音の中間の性質を持ち、大きさや長さで吸気と呼気の比が(1:1)に聴かれます。前面では胸骨下部、後面では肩甲間の下部で聴取され、気道では気管分岐部と主気管支の間の位置に相当します。 [1]聴診部位:前面の胸骨下部、後面の肩甲間下部, [6]SSG:低い周波数帯のスペクトルが、吸気/呼気ともに同じ色合いで出現、その他は気管支呼吸音と同じような性質を持つ。